越冬
2008年2月14日 / 養蜂場日記
蜜蜂は群のままで越冬して春を待ちます。冬眠するのではなく、巣箱の中で球状に密集し、体を小刻みに震わすことで熱を発して、凍えることなく、厳しい冬を乗り越えるのです。安全な越冬のために、養蜂家はとても神経を使います。
発熱のために体を動かすエネルギーの元は蜂蜜です。蜂は自分達の蓄えた蜜(貯蜜)を食べることによってエネルギーを得ているのです。外気温が低くなればなるほど貯蜜の消費は大きくなります。
越冬開始は年によって違いますが、昨年は12月初めに越冬に入りました。準備としては越冬に必要な貯蜜の量を確認し、足りない群には補充し、蜂数の少ない群は合同させることで、越冬に耐えうる群勢を整えます。そして、外装も写真のように、発泡スチロールに似た「スタイロフオーム」の外箱をすっぽり被せて、厳しい冷え込みや寒風を防ぐように工夫しました。
年明けの1月8日に内部検査(養蜂用語で内検という)をして、全群の越冬が順調に推移しているのを確認しました。寒さの厳しい間、女王蜂は産卵を中止していますが、立春の頃から再び産卵を開始します。今は静かに春の訪れを待つ蜂達。ゆっくり休養して、花の季節に思いっきり活躍してほしいと思います。
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