養蜂場日記
夏の装い
2008年7月28日 / 養蜂場日記
午前5時―――まだ薄暗い養蜂場に着いた。うぐいすもコジュケイもすでに高々と歌い始めている。5月初めにやってきたホトトギスも相変わらず「テッペンカケタカ」とやっている。さあ今日もがんばるぞ~~。
真夏には朝の涼しいうちに仕事を済ませるようにしています。巣箱の内部より外気温が上がり、しかも直射日光の下で内検(巣箱内部のチェック)をするのは蜜蜂に与える負担が大きくなるからです。
6月の栗の採蜜が終ると同時に、来春に向けてのいわゆる“蜂作り”が始まります。4,5,6月に集蜜で疲れ果てた蜂群の再編をします。産卵力の旺盛な新女王のもとで元気溢れる強力な群れを作っていきます。そうして厳しい夏の暑さを乗り切り、秋、そして冬を越して来年の来たるべき”時“に備えるわけです。
夏には、女王は一時的に産卵を中止することがあります。快適な環境で産卵を続けるように、いろいろな工夫を凝らしました。この甲斐あってか、ほとんどの女王が猛暑の中でも産卵を続けています。健気です~可愛いです~。
ツバメの団地
2008年7月26日 / 養蜂場日記
近くの農家を訪ねて玄関先に立った時、目の前の驚きの光景に、目が点になりました。
玄関の横の20畳程もある広い土間の壁全体に、数え切れない程たくさんのツバメの巣があったのです!私の頭の上を、数十羽の親ツバメが出たり入ったりしながら飛び交っています。
巣の中では、雛が黄色いくちばしを開けて、餌をねだっているのが見えます。なんとこれは「ツバメの団地」ではないですか!!
そのお宅の奥さんが話してくれましたが「以前から巣を作っていたが、追っても追っても毎年増えるばかり・・」とのこと。
どうも、ツバメの間で、「あそこは住みやすい、みんなで行こう」と噂が広がっているようです。せっかく快適に居ついているツバメ達ですから、私は「蜂の大敵です」とも言えず、帰ってきました。
せめて、うちの蜂達を食べないで欲しい!!と心の中で祈りながら。
ツバメは大敵?
2008年7月25日 / 養蜂場日記
この時期、雛が巣立ちを迎え、沢山のつばめが飛び交っています。虫を求めて空中をハイスピードで飛ぶ様を、子供の頃は格好良い~とさえ思っていましたが、養蜂を始めた今では、見かけるとため息が出てしまいます。
女王蜂は一生に一度だけ交尾飛行に出かけます。そこで雄と交尾して、帰還してから卵を産み出すのですが、その時に一番やっかいなのが、ツバメです。ツバメは蜜蜂が大好物、パクリ!と一口で食べてしまうのです。特に、体の大きい女王蜂は目立つので標的になりやすいのです。
交尾飛行に出かけたまま帰って来ないと「ああ、ツバメにやられてしまったかな・・・」とがっかりです!!逆に、無事帰還してせっせと卵を産んでいる女王を見ると、心底ホッ!として嬉しくなります。「よく帰ってきたな」と声を掛けつつ世話をしています。
三光鳥
2008年7月21日 / 養蜂場日記
養蜂場にいると、朝から三光鳥(さんこうちょう)の鳴き声が聞こえることがあります。「つきひほし(月日星)」と鳴くので、この名前が付いたそうです。辞書で調べると、「 ヒタキ科の鳥。全長42センチほどで、尾が長く、雄は28センチ、雌は17センチくらいある。頭は濃紫、背は茶、腹は白、目のまわりとくちばしはコバルト色。日本では夏鳥として低山地の薄暗い林にみられる。さえずりを「つきひほし」と聞きなす」とあります。
Jリーグのジュビロ磐田のジュビロ君のモデルになった鳥で、静岡の県鳥でもあり、ジュビロ磐田のチームカラーのコバルトブルーは、三光鳥の目の周りの色から取ったらしいです。
私には「ツキ・ヒ・ホシ・・・ポイポイ~~♪」と聞こえます。
(写真は「あだっちゃんの花鳥風月」より)
NHKおはよう日本
2008年7月18日 / 養蜂場日記
御覧になられた方、お詫び致します。当日、変更に次ぐ変更で、結局インタビューは無しになりました。7時過ぎに、まず全国放送が流れ、45分過ぎから関西のみの放映がありました。あんなに短い中継の為に、NHKのかたは前日まで10回近く現地を訪れ、打ち合わせとリハーサルをを重ねていました。生中継の大変さを身をもって感じた出来事でした。もしまた機会があれば、本物の天然蜂蜜について、お話しさせて頂きたいものです。
明後日は、ボスの「蜂針治療」のお仲間が全国から集まります。皆、何か一品ずつ持ち寄っての昼食会だそうです、楽しみです。また、ご報告致します。
朝もやの中・・・2
2008年7月12日 / 養蜂場日記
しつこく・・・ 朝もやに煙る羽束山です。実は私の住まいから、この羽束山にそっくりの山が見えます。うちの周辺地域一帯を守ってくれている、聖なる山だそうです。柔らかな山なみの中に、そこだけがくっきりと三角にそびえています。近所の人は「おむすび山」と呼んでいますが、正式には「天宮山(てんぐうざん)」というらしいです。
朝もやの中・・・
2008年7月11日 / 養蜂場日記
暑い日が続きます。蜂たちの巣箱の暑さ対策は万全ですが、作業するほうは大変です。それで、夜明け前から養蜂場に出掛け、なるべく涼しい内に仕事を済まそうと必死でやっています。それでも、作業着は汗でビッショリ!途中で何回か着替えをしなければならない程です。写真は朝もやに霞む羽束山、養蜂場から見た景色です。暑い昼間とうって変って、神秘的な雰囲気です。昨夜も蜂たちを見守ってくれて、ありがとうございます、とまず挨拶をしてから、仕事に取り掛かっています。
いよいよ!
2008年5月18日 / 養蜂場日記
今、蜜絞りの真っ最中、朝3時過ぎに家を出て、4時過ぎから始めます。ふと気が付くともうお昼過ぎ、朝も昼も食事をする事も忘れてやってた、なんて事もしょっしゅうです。ひたすら夢中になってやっています。そして貯まった蜂蜜を見て、よくもこれだけ集めてくれた!と感嘆しています。蜜蜂が一生の間に集める蜜の量はたったの「スプーン1杯」なんです。ですから、これだけ集めるのに一体どれだけの蜜蜂達がどんなに頑張ったかと思うと、胸がいっぱいになります。蜂さんに感謝感謝!!です。1滴も無駄にはできません。この貴重な蜂蜜を、もうすぐ皆様にお届けできます。今年は3月まで厳しい寒さが残ったために、蜂の活動も、蜜源植物の開花も遅れました。ご予約頂いていたお客様をお待たせしてしまい、お詫び申し上げます。間も無くお届けできますので、もう少しだけお待ち下さいませ。
山桜
2008年4月14日 / 養蜂場日記
お伝えしたように、ここは春の訪れが遅いので、今が桜の見頃です。緑の山の中、あちこちにピンクのフワッとしたかたまりがあり、あんな所に桜があったんだ!と発見する毎日です。以外に知られていませんが、桜はとても良い蜜源です。蜜蜂達は桜に群がり、足に桜の花粉をいっぱい付けて帰って来ます。桜はとても美味しい蜂蜜になります。もうすぐ、その桜の蜂蜜を皆様にお届けできます。どうぞお楽しみに!!