養蜂場日記
栗の花
2009年6月26日 / 養蜂場日記
養蜂場に至る沿道のそこかしこに、山の斜面を利用した栗林(栗畑)が見られます。
毎年六月中旬になると、淡黄色の栗の花の広がりが、一面の新緑の中にまるで浮かび上がるように出現します。
栗は早生から晩生まで種類が多く、これから七月上旬まで咲き続けます。
あとしばらくは、ミツバチにとって忙しい季節が続くわけです。
養蜂場の周囲にもたくさんの栗の木があります。
栗の花の蜂蜜は鉄分・ミネラルが多く、とても滋養豊かです。
今年も栗蜜がたくさん採れますように!
薔薇とミツバチ
2009年6月25日 / 養蜂場日記
お客様が送って下さった写真です。
ばら公園でこの写真を撮り、うちに送ろうと思っていたら、その日の養蜂場日記に同じばら公園の事が書かれていて、ビックリなさったそうです。
園内の薔薇にはミツバチが沢山群がっていたという事ですが、残念ながらうちの蜂ではありません。あそこに巣箱を置けたら、きっと素晴らしい薔薇の蜂蜜が採れることでしょう!
でも昨年、うちの百花蜜を調べて頂いたところ、野ばらの蜜が混じっていました。野ばらは何年かに一度非常に多くの蜜を出し、その蜜は真っ赤なんだそうです。
真っ赤な野ばらの蜂蜜、いつか採れると良いな・・・
満開の薔薇-2
2009年6月24日 / 養蜂場日記
家内が撮ってきた薔薇の写真です。朝日のようなオレンジ色がまぶしいくらい華やかです。何と言う種類でしょうか?
先日、家内が愛犬の哲平といつもの公園に散歩に行くと、子供たちが駆け寄ってきて、いきなり両手に持っていたものを哲平の上に撒き散らしたそうです。
それは沢山の薔薇の花びら!
哲平は、王子さまのように薔薇のシャワーを浴びました。
そして興奮して、散らばった花びらをムシャムシャ食べてしまったそうです。
よほど美味しかったのか(または、お腹がすいていたのか^^ヾ)その後もスキを見ては薔薇を口に入れ、家内は口の中から花びらを取り出すのに必死だったそうです。
食いしん坊王子です・・・
満開の薔薇
2009年6月23日 / 養蜂場日記
自宅から少し離れたところに、薔薇で有名な公園があります。
5月末から6月にかけては何万本もの薔薇が咲き誇り、近くを通るだけで良い香りが漂ってきます。
でも、私はもう何年も満開の薔薇を見たことがありません・・・
と言うのも、薔薇の季節と養蜂の最盛期が全く同じなのです。
5月6月には、朝早くから一日中ミツバチ達に囲まれての養蜂場暮らしです。この日記も書くのは夜、アップは家内が昼間やってくれます。
そういう訳で、わりと近くにいながら私がいつも目にするのは、薔薇が散ってしまった寂しい風景だけなのです。
でも、ミツバチに囲まれているだけで「もうシアワセ♪」なのですから、「素晴らしきかな我が人生!」です。
膈王板(かくおうばん)
2009年6月23日 / 養蜂場日記
“王”を隔てる板。文字通り、女王を隔離する板のことです。
通常、蜂の巣箱は二段に積み上げます。上の箱は蜜を貯めるための貯蜜箱、下は女王が産卵し、働き蜂によって子育てが行なわれる育児箱となります。
二つの箱を隔王板で区切り、女王を上の箱から隔離して下の箱だけに産卵させるために使われるのです。
隔王板の目は働き蜂だけが通り抜けるだけの幅しかなく、体の大きい女王蜂や雄蜂は通り抜けできません。
結果として、上の箱には働き蜂によって運び込まれた蜂蜜が貯えられ、効率のいい採蜜ができるようになるわけです。
養蜂家の必需品 その3:ハイブツール
2009年6月19日 / 養蜂場日記
不思議な名前ですが、鉄製のへら状の何の変哲もない道具です。
でも、これがあるとないとでは、養蜂家の作業効率に雲泥の差が出てきます。
ミツバチは巣内部を外部から防護するために、プロポリスを含んだ“やに状の物質”で、巣を密閉しようとします。
巣枠は勿論、箱蓋さえも頑固にくっ付いて、簡単には開けられない時がよくあります。そういう時にこのハイブツールでこじ開けるようにすると、意外に簡単に開けることができるのです。
また、巣枠も巣箱にがっちりと固定されて動かせないときがあります。この場合も、ハイブツールで簡単に引き離すことができます。
巣内部にこびりついた汚れや“やに”をこそぎ落とすのにも重宝します。
いろいろな場面で大活躍する「万能選手」といったところでしょうか。
養蜂家の必需品 その2:薫煙器(くんえんき)
2009年6月18日 / 養蜂場日記
養蜂家は日常的に巣箱内部のチェックをして、コロニーの状況を把握しておかなければなりません。この作業を内検(内部検査)と言います。
ミツバチを興奮させないで、スムーズに内検をするために使われるのが、この燻煙器です。
巣箱の蓋を開けて、ゆったりとした感じで、全面に煙を吹きかけます。そうすることによって、ミツバチ達に、ある“勘違い”をさせるのです。
ミツバチの遺伝子の中には「山火事」の情報がインプットされています。山火事が起こった時、ミツバチの取る行動は巣から避難することですが、その際、貯めていた蜂蜜をお腹いっぱい詰め込んで、安全な場所に避難するという本能的な行動を取るのです。
燻煙器の煙で山火事を想起させると、ミツバチは蜜枠に張り付くようにして、一斉に貯蜜を食べ始めます。それ以上は煙をかけずにそっとしておくと、貯蜜でお腹をいっぱいにした蜂たちは、最初の興奮状態から開放され、穏やかに行動するようになります。
その間に、手早く内検を終えれば、無用の混乱を避けることが出来るのです。
煙の材料は天然の植物性のものを使います。間違っても、化学繊維などは使ってはいけません。宝塚はちみつではコーヒー豆の麻袋、いわゆる“ドンゴロス”を利用しています。
今何時?
2009年6月16日 / 養蜂場日記
トケイソウ(時計草)
初めてこの花を見た時、なんて不思議な形をしているんだろう!と感動しました。まさに時計そのもの。
英名の「パッションフラワー」は、情熱の花ではなく「受難の花」ということで、“キリストの受難”の意味。
雄しべがキリスト、花冠が後光を表わしているのだそうです。
この花を家内が水盤に浮かべてくれましたが、翌朝にはもうしぼんでしまっていました。
種が多いので、苦手な人もいるようですが、パッションフルーツはオレンジ色のゼリーみたいで、美味しいんですよね。
種ごと食べる、面倒だけど種はいちいち出す。
あなたはどちらですか?
養蜂家の必需品 その1:面布(めんぷ)
2009年6月15日 / 養蜂場日記
雨天、曇天など気象条件の悪い時には、ミツバチもご機嫌斜めです。
ブンブンと鋭い羽音をたてて、私の頭の周りを飛び回り、隙あらば刺そうという態勢をとってきます。
面布なしでは養蜂の仕事は成立しません。
面布にはいろいろな種類がありますが、基本的には、目の細かい網からできています。
蚊さえ通さない細かさで、完全に顔面を守るようになっているのです。
巣房の中の卵や蜂児を確認する時、顔をくっ付けるようにしてやる場合がありますが、目の前、10~20センチのところに何千という蜂が群がっていても、面布があれば安心です。
養蜂家の必需品筆頭にあげられるのも当然です。
ウツギは今が花盛り!
2009年6月14日 / 養蜂場日記
真っ白いウツギの花に、ミツバチが群がっています。
心地よい風に揺られながら、懸命に花から花へと伝っています。
輝く若葉、純白の花、ミツバチ・・・初夏の三点セットが揃いました。
見ているだけで心が和んできます。
林を渡ってくる爽やかな風の中、ミツバチを飼う幸せを実感しています。