養蜂場日記
分蜂
2013年4月22日 / 養蜂場日記
巣箱の中に蜂が溢れるような過密状態が長引くと、巣分かれ、すなわち“分蜂”という行動が起きます。
女王蜂を中心に、全体の3分の一ほどの働き蜂が、新天地を求めて巣から出ていくのです。
この時、すでに巣の中には新しい女王の幼虫が育っている“王台”が数個準備されています。
ほとんどが、晴天で風もなく暖かい日中(午前10時ごろ~午後3時ごろ)に起こります。
巣門から万を越えるミツバチが湧き出して、空中で渦を巻いて飛び交う様子は壮観そのもの。
大半が5月から6月に集中しますが、今年は4月17日に予想外の分蜂が発生しました。
灰神楽ならぬ“蜂神楽状態“。飛び回る蜂の数もさることながら羽音もすさまじく、初めて経験する人は肝をつぶすかも知れません。
しかし、養蜂家にとってはよくあることの一つ、ミツバチが近くの木の枝などに団塊を作って静まるのを待ち、群れを収容、そして一件落着となります。
誕生ラッシュ!
2013年4月21日 / 養蜂場日記
3週間(21日)で成蜂として誕生する働き蜂。
3月半ばから女王蜂の産卵が盛んになりますが、その数は一日に1000~2000個になります(勿論、1匹の女王蜂の産卵数です)
そして今現在、それらの卵から孵ったミツバチたちが、成蜂となって続々と生まれ出てきています。
1日に1000匹から2000匹が、新しいメンバーとして群れに加わることなるわけです。
“三日見ぬ間の蜂の巣”と言われますが、2~3日の間に巣の中の様相ががらりと変わるのがこの季節。ミツバチたちが、ありとあらゆる空間に所狭しと埋まって?います。
巣箱の蓋の内側まで、ミツバチ達でびっしりと埋め尽くされています(写真)。
こうなると、継箱といわれる貯蜜専用の箱を継ぎ足して空間を広げ、さらに多くのミツバチが収容できるようにしなければなりません。
白い桜
2013年4月17日 / 養蜂場日記
我が家の“養蜂家”兼“季節のお花配達人”が、昨日、白い花の付いた小枝を持ち帰りました。
今ごろ桜?しかも真っ白!
養蜂場のある里山は、この辺りの住宅地よりも気温が低く、季節が遅れてやってきます。
桜をはじめとして、季節の花の開花も当然遅れています。でも、さすがに今ごろになって満開になるのは八重桜のはず・・・
実はこれは梨の花だそうです。
5枚の白い花びらの中心が淡い緑色で、桜の花にそっくりです。今迄目にしたこともあったかも知れませんが、白い桜が咲いてるな・・・としか思わなかったのかもしれません。
この辺りでも、秋になるとあのサクサクした歯ざわりの青い実が成るのかな・・・?
梨:4月頃、桜から1週間ほど遅れて開花する。白い5弁花。
風があると実が実らないことから「風なし」これがしだいに変化して「なし」になった。
「梨」は漢名。
養蜂家妻
新種のキノコ?
2013年4月16日 / 養蜂場日記
しゃもじのような新種のキノコ発見!!・・・ではありません。
この季節、勢いの強い群れでは、次ぎから次ぎに新しい蜂が誕生してきます。
女王の産卵も日を追って盛んになり、産卵場所が不足してくると、ちょっとした空間にも産卵のための巣を作ってしまいます。
こうして作られたもの(写真)は、養蜂家の間で“ムダ巣”といわれ、取り除かれる運命にあるものです。
新しい巣枠を入れることで、“ムダ巣”をつくる“ムダな作業”からミツバチたちを解放することができます。
花とおじさん
2013年4月14日 / 養蜂場日記
毎年この季節になると、家の中のあちこちに鮮やかな色が出現します。
我が家の養蜂家が養蜂場周辺の山から頂いてきたものです。
お昼を食べる間も無く一日中働いて、クタクタになりながらも、時々両手に抱えきれない程の、花の付いた木の枝を持ち帰るのです。
作業着を着た地味なおじさんが、夕方、華やかなピンクの花束を抱えて嬉しそうに歩いている姿は、何だか珍しい光景ではないでしょうか?(^^ヾ
しかし5月になると、その枝に色んな虫さんまで付いて来くるので、私はお花を活けながら、時々ギャーッ!と叫んでしまうのです・・・
養蜂家妻
春の贈り物
2013年4月13日 / 養蜂場日記
現在の里山は、ミツバツツジと山桜に彩られています。
遠目にも鮮やかな赤紫のミツバツツジと薄桃色の山桜が、未だ灰色にくすんだ冬枯れの雑木林のあちこちに、浮かぶように出現しました。
毎年感じる“春極まれり”といった山里の4月です。養蜂家にとって至福の季節到来です!
さらに、今年のミツバチの成育状況は申し分なく、養蜂家の士気は上がりっ放しという状態です。
今日は、ふんだんに自生しているミツバツツジの花を、少し折り取って持って帰ることにしました。
毎年恒例の、家内へのプレゼントです。
桜前線異常あり
2013年4月7日 / 養蜂場日記
3月に入り、所用のため2度ほど九州(福岡)を訪れました。
九州での桜の咲き出しは異常に早く、2度目の時はすでに満開。 車窓から眺める、岡山県、山口県の野山も、すでに満開の桜に彩られていました。
同じ時期、近畿ではちらほら咲き始めた程度、養蜂場周辺の桜ほまだまだ固い蕾の状態でした。
これは近畿の春が遅かったのではなく、ごく普通の状態だったのです。
何故近畿の桜だけが泰然としていたのでしょう。
でも今年は久し振りに九州の桜を満喫することができました。 感謝!
スモモの花が満開!
2013年4月6日 / 養蜂場日記
今年もまた、養蜂場入り口横のスモモの花が満開になりました。
毎年のように見事な花を楽しませてくれますが、実はつけてくれません。
何故、何故、何故~??
ミツバチもほとんど訪花しません。 きっと他の花に比べて花蜜の糖度が低いのでしょう。だから受粉がうまくいっていないのです。
桜や梅の花にはたくさんのミツバチが群がっています。
花の少ない季節だったら、スモモにもちゃんと挨拶するのでしょうが、今は余裕しゃくしゃくのミツバチたちなのです。
スモモくんごめんなさい。
桜満開
2013年4月4日 / 養蜂場日記
市街地の桜は満開を少し過ぎたところ~でもまだまだ十分に楽しめます。
家の近くにもたくさんの桜の木があり、朝夕、その咲きっぷりに春本番の実感を新たにしています。
中でも見事なのが写真の2本の桜です。
びっしりと咲く花の密度は他を圧倒しています。
ひそかに“夫婦桜”と名付けていますが、いつまでも元気で “春の喜び”を運んできてほしいと思っています。
ある日の養蜂家
2013年4月1日 / 養蜂場日記
朝から養蜂場を這い回っています。雑草退治です。
養蜂場では絶対に薬品は使えません。除草もアナログの人力のみ!
右手に小さな草掻き器を握り締め、雑草を一本一本、根から抜き取って行きます。
春から夏にかけて、年5回ほどの除草をおこないますが、雑草の多くなる夏場の除草は、さらに時間のかかる面倒なものとなります。
何万匹ものミツバチの飛び交う中、養蜂家に衝突するミツバチをも少なくありません。花満開の季節のミツバチは蜜や花粉を集めることに気を取られ、巣箱の間を這い回る養蜂家もあまり気にならないようです。
ほとんど無視!の状態~~ですから、刺されることはめったにありません。