養蜂場日記
新緑の朝
2013年5月13日 / 養蜂場日記
朝日に新緑が輝いています。
新緑の林からいろいろな野鳥の声が聞こえてきます。
一日の始まりです。
あまりにも清々しい光景に、養蜂家は陶然とした気持ちにひたっています。
こんな素晴らしい自然の中で“神秘の昆虫”といわれるミツバチを相手に一日を過ごすことは、何ものにも勝る喜びです。
養蜂をやっていて良かった~と思うひと時でもあります。
野薔薇の蜂蜜
2013年5月11日 / 養蜂場日記
荒牧バラ公園に行ってきました。
最盛期には1万本の薔薇が咲きますが、まだ6部咲きといったところでした。
“薔薇にミツバチ“の写真を撮りたかったのですが、ミツバチが全く飛んでいません。まだこれからなのでしょうね。
ここに巣箱を置かせて貰ったら、薔薇の蜜が取れるのにな~と思ったことがありました。
でもこういう施設では、薔薇に虫が付かないように消毒するのでしょうから、蜂蜜を取るには適していませんね。
以前うちの蜂蜜の花粉検査をしてもらったところ、百花蜜には野薔薇の花粉が入っていました。 ~里山の野薔薇の花蜜の入った百花蜜、ぜひご賞味下さい~
養蜂家妻
荒牧バラ公園
南欧風の園内に250種1万本のバラが植えられています。開花時期は5~6月と10~11月で、特に5~6月はたくさん咲き乱れてすばらしい光景になります。
世界の薔薇、約250種 1万本の薔薇が咲き誇ります。
↓詳しくはこちらをご覧ください。写真が綺麗です!
http://barakou.com/
天気晴朗なれど霧深し?
2013年5月10日 / 養蜂場日記
早朝の山間の道、視界10メートル。
5月からは、ほぼ毎日、夜明けの道を養蜂場に急ぎます。
山間部は霧が発生しやすく、写真のようなことも頻繁に起こります。
こんな時は、日中気温が上がり、しかも抜けるような青空で風もない、まさに養蜂日和とでも言いたいような一日になるのです。
しかし、快適なのは人間だけでなく、ミツバチにとっても同じこと”巣別れ”つまりは”分蜂”に最適の条件を備えた日でもあります。
養蜂家にとっては、分蜂は群れの採蜜力が半減する大きな損失、どうしても避けたいこと。
そんな危険をはらんだ濃霧発生に、養蜂家の心は波立っています。
実は虫が苦手?!
2013年5月8日 / 養蜂場日記
緑が輝く季節になりました。
我が家の養蜂家は、待ちに待った季節の到来!とばかりに、日の出と共に養蜂場に出かけます。
1日中休みなしでミツバチの世話をして、クタクタになって帰宅します。
そしてまた翌日、元気いっぱい喜々として、朝早くからミツバチ達の元へ~
どこからそんなエネルギーが湧いてくるのか、不思議に思います。
毎日毎日、ミツバチ達が出す無限の”8”のエネルギーを浴びているからでしょうか?
どんなに忙しくても大変でも、楽しくて堪らないそうです!
そんなに好きな仕事に打ち込めて充実した時を過ごせるなんて、なんと幸せなのだろう!と羨ましく思ってしまいます。
私は逆に、子供の頃から虫が大の苦手!たまに夫が服のどこかにミツバチを付けて帰ることがあり、部屋の中を1匹ブンブン飛び回るだけで大騒ぎです!
オオスズメバチと違い、こちらが何もしなければ滅多に刺すこともない大人しいミツバチさん。とても可愛いんですけどね(^^ヾ
養蜂家妻
出戻り分蜂
2013年5月6日 / 養蜂場日記
ひときわ大きな羽音が響き始めました。
やってくれました!またまた分蜂です。
この忙しい時に、少しは遠慮してくれよ~と言いたくなります。 巣門からは湧き出すように蜂が飛び出しています。
すぐに巣門にトラップを仕掛けます。働き蜂は通り抜けられますが、身体の大きな女王蜂とオス蜂は、入ると出られなくなる仕掛けになっています。
分蜂は女王蜂がいなくては成立しません。いったん巣箱を飛び出した万を越える働き蜂たちは、女王蜂がいないことに気付くと、いっせいに巣箱に戻り始めます。
写真は戻ってきた蜂たちがトラップの周囲を取り囲み、大きな団塊になった状態です。
我も桜!
2013年5月5日 / 養蜂場日記
その名は”ウワミズザクラ”
白いブラシのような花をつける一風変わった桜の仲間です。
ソメイヨシノが終わり、その後に盛期を迎えるのが山桜。
そして山桜の開花が一段落する頃、登場してくるのがこの“ワレモサクラ”君。
6年前、養蜂場に植えた2本の苗木が成長し、今年、初めてその1本が花をつけてくれました。
そろそろ咲くのではと思っていた矢先でしたが、何気なく向けた目にその白い花が飛び込んできた時は、やはり嬉しく、思わず声を上げていました。
未だ花の数は少なく、よく見ないと見落とすぐらいですが、いずれ樹木全体が白く見えるほど見事な姿を披露してくれるでしょう。
名歌手“イソヒヨドリ”
2013年5月3日 / 養蜂場日記
早朝から作業を始めている養蜂家の耳に、ひときわ澄み切った鳴声が聞こえてきました。
一日の幕開けにふさわしい、朗々とした歌いっぷりに思わず聞きほれてしまいます。
最初の頃は“黒ツグミ”だと思っていたのですが、たまたま、家の近くの梢で鳴いているのを目撃して、この名歌手がイソヒヨドリであると確信しました。
本来は磯や海辺の断崖などに生息している鳥です。海から遠く離れた山間部にある養蜂場で鳴声を聞けるはずがないと思っていましたが、“内陸部に住み着くこともある”という説明、“宝塚の市街地で目撃”という事実から、イソヒヨドリであると確信するにいたりました。
名前からヒヨドリの仲間と思ってしまいますが、正しくは“ツグミ科”の鳥だそうです。
写真がうまく撮れなかったので、ウィキペディアからお借りしました。
事件発生!
2013年5月1日 / 養蜂場日記
巣門の前で働き蜂が円陣を組んでいます。
真ん中に何かがいます~~それは女王蜂でした。
息絶えた女王を真ん中にして取り囲み、複数の働き蜂が動かずにただじっと見つめています、まるで女王の死を悼むかのように・・・
養蜂場ではいつも何かが起こっています。
女王の失踪・突然死も珍しいことではなく、よくあることの一つなのです。
ミツバチの世界を垣間見る時、驚いたり、感動したりすることのなんと多いことか!
“神秘の昆虫”といわれる所以はそんなところにありそうです。
思い出の味
2013年4月30日 / 養蜂場日記
ナワシログミ。
田植えが近付く頃、赤く熟して食べごろを迎える野生のグミ。
九州で過ごした幼い時代、遊び仲間と家の近くの雑木林で夢中になって食べた、懐かしい思い出を運んでくれる季節の果実です。
甘酸っぱい味とともに、サブちゃん、マサコちゃん、ツヨシちゃんなど、懐かしい仲間の嬉しそうな顔が蘇ってきます。
養蜂場のすぐ近くに、偶然2本のナワシログミの木を見つけたのが数年前。
以来、他の誰も知らない“私だけのグミ”として、この季節になると、仕事の合間に実の熟れ具合を確認するのが日課の一つになっています。
タイミングを外すと、ある日、全ての実が忽然と姿を消してしまうのです。
そうなのです!狙っているのは私だけではないのです。
目撃していないので定かではないのですが、おそらく“ヒヨドリ”か“ムクドリ”君たちでなないかと疑っています。
今日はこれだけ(写真)、とりあえず頂くことにしました。
次から次ぎに熟していきます。毎日楽しみですが、もちろん、鳥くんたちにもちゃんと残すようにしています。ご安心を!
ちょっと来い~ えっ?
2013年4月28日 / 養蜂場日記
今日も朝から元気な鳴声が聞こえてきます。
チョットコイ チョットコイ チョットコイ
大きなよく透る声です。その名は“コジュケイ”。
鳴声から取った“チョットコイ”の方が分かりやすいかも知れません。
原産地は中国南部、日本には1919年に持ち込まれ、東京都と神奈川で狩猟用として放鳥されたものだそうです。
今では本州南部、四国、九州の人々にとってはごく身近な存在として親しまれています。チャボくらいの大きさで、 生息するのは草原、森林、竹林、農耕地など広い範囲にわたり、養蜂場の周囲でもひんぱんに目にします。
5月、6月になると7~8羽の子供をつれたコジュケイ夫婦に遭遇し、思わず見とれてしまうことも。
先日は養蜂場の入り口で餌を探しているコジュケイがいました。
鳴声を聞くと不思議と元気が出てくる、山里を代表する鳥です。